ひょうごヘリテージマネージャー養成講習会|篠山の町歩き

 

久々のブログ。最近の活動をご紹介したいと思います。

 

今日からちょうど?62年前の1955年9月14日は京都の金閣(鹿苑寺舎利殿)が再建された日だそうです。1950年に放火で炎上し、その後の再建を経て「古都京都の文化財」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されているのは有名な話ですね。

 

 

閑話休題。

今回は、国宝や重要文化財といったある意味“一級”の有形文化財(建造物)とは別の角度で建築物を見てみたいと思います。

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鉄板の下はおそらく茅葺き屋根!
鉄板の下はおそらく茅葺き屋根!

 

 

先週末、兵庫県の篠山市へ町歩きに行ってきました。

 

今年度の「ひょうごヘリテージマネージャー養成講習会(主催:ひょうごヘリテージ機構)」を受講中で、その講義の一環での訪問でした。今回の講師は 一般社団法人ノオトの金野幸雄さん(代表理事)と有限会社才本建築事務所の才本謙二さん(代表取締役)の豪華なお二人!!

 

私たちの好きな町並み と題して「歴史的資源を活用するための面的開発の実践」が今回の内容。予め指定されたエリア内を練り歩き、歴史的資源を発掘・活用方法を検討していく、というグループワークでした。

 空き家 / 空き店舗 / 空地 がターゲット。

 

立地条件や周辺の町とのつながりなどを考慮し、建物そのもののもつ魅力を活かす提案が各班でなされました。ターゲットとなる「点」に着目するだけでなく、それらを結んだ「面的な」活用というのがキーワードでした。8グループの案が出たわけですが、視点が様々でとても充実した一日を過ごすことができました。

 

 

日本の、都道府県の、市町村の誇る“一級”の文化財ももちろん大切ですが、

・“一級”の文化財ではなく、

・身近で“文化財”としては認識されていない、

・けれども“眠れる文化財”

に気づいて、活用していこう、という活動です。

 

今回の講習会では活用のアイデア出しに留まりましたが、

小さな一歩でも、確実に実践へとつなげていきたいと思います。

 

Plan(計画し)、 Do(実行し)、 See(評価・検討) の繰り返し。

 

 

 

石積み・板塀・庇 チャーミングな構成です
石積み・板塀・庇 チャーミングな構成です

 

篠山へは、大学時代に調査(平面図・断面図・連続立面図など)で通い詰めたのが懐かしい思い出ですが、実に10年ぶりの訪問となりました。

 

大学での調査の約5年後に、篠山市福住地区も重要伝統建造物群保存地区(重伝建地区)に選定されています。時の流れを感じた一日でした。

 

 

まだまだ講習会は前半戦。“眠れる文化財”を探しに町へ繰り出そうと思います。


皆さんも身近な“眠れる文化財”を探してスポットライトを当ててみてくださいね。

 

 

 仕立建築舎 平賀