過去の調査コラム
今回の調査コラム02は「建物調査の野帳」についてのお話です。
8月に住宅医協会主催の住宅医スキルアップ講座という場でお話する機会がありました。
参加者は皆さん住宅医で、各地で活躍されている方ばかり。愛媛や徳島からの参加者に驚いていると、広島や何と九州は熊本から参加された方もおられ、住宅医の広がりを感じた1日となりました。
住宅医協会については詳しくはこちら。
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さて、私が頂いたお題は「野帳の取り方の基本」。
「野帳」というのは調査した内容を記し記録する図面などのこと。もちろん写真も重要な記録の1つですが、今回は野帳に注目してみたいと思います。
対象となる建物や目的に応じて異なる調査内容をお伝えするのは、なかなか一言では表せないのですが、私自身これまで調査してきた物件を事例にお話しさせていただきました。
大学時代から参考にしている書籍のご紹介から、実際の野帳を例にして、どんな野帳が良くて、何が悪いのか。良い野帳というのは、分かりやすい野帳だと考えているのですが、突き詰めれば それは "愛のある野帳”と私は言っています。
“愛のある野帳”を目指して・・・
・まずは調査をして
・野帳から図面を書く
これが第一歩だと思っています。
調査の参加回数は多くても、実は野帳から図面を起こしたことがない方も。一度、野帳から図面を起こしてみると、どこが抑えどころなのか、不要な部分はどこなのか、色々な気づきがあります。
私も毎度、その更新作業の繰り返しです。
きれいに書くことに越したことはありませんが、外での作業では難しいことも多々あります。特に雨の日や床下、小屋裏の野帳はハードルが上がります。煤で真っ黒になってしまうことも。
ただ、思いやりを持って記録することで、伝わり、他人にも自分にも“愛のある野帳”につながると考えています。もう少し踏み込んだ話はまた別の機会に。
是非“愛のある野帳”を目標にトライしてみてください。
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第1回スキルアップ講座(主催:住宅医協会)
こちらの講習会の様子は住宅医協会のHPでも掲載されていました。
第1回スキルアップ講座(住宅医協会のHP内へ)
(8月8日講座開催で、翌9日に更新されています。見習わねば!)
次回の住宅医スキルアップ講座は12月に開催予定だそうです。
現在、協会事務局で講座のテーマ等検討中のようですが、
どんな内容になるのか楽しみにしています。
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仕立建築舎 平賀
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